【日 時】2022年6月13日(月)13:30~17:00
【開催形式】Zoomによるオンライン開催
【参加者】9期生17名、高見代表、高山副代表、サポーター・事務局の方々
女性管理職ネットワーク「WE-Net福岡」9期生第1回定例会を開催し、9期生の活動がスタートしました。
オブザーブの皆様のご協力や、事務局・サポーターの皆様のアドバイスを頂き、無事に開催することができましたこと、感謝申し上げます。
今回はメインテーマをもとに パネルトークとグループワークで自分自身がどのような社会課題に関心があるのかを考え、今後取り組みたい課題テーマを決める手掛かりを見つけるというゴール設定で行いました。
【高見代表より開会のあいさつ】
『女性活躍推進法の改定で、従業員101人以上の企業が行動計画を作らなければならなくなったこと、4月より順次ではあるが、男性育休の取得が義務化されること、2023年度より企業は男女の賃金ギャップを有価証券報告書に公表していく動きがあるなど、女性が変わることによって社会を変えていくことから男性もビジネスの仕組みも含めて本当の意味でジェンダー平等や多様性をしっかりと社会の根底においていこうというところに舵を切ったひとつの転換期でもあります。
そのような中、このWeNetの活動において、ジェンダーや多様性などの社会課題のテーマについて探求し、さらに地域に対して多様性・ダイバーシティ・ジェンダー平等の視点をしっかりと根付かせていくことに繋がれば・・そしてプロセスの中で自身のリーダーシップや今の世の中にあったチーム作りにも目を向けていただきたい』とのお言葉を頂戴しました。
9期生のメインテーマは、第1回準備委員のミーティングの中で、日常で感じることや気になることをあげていくと“ギャップ”という言葉に集約されました。理想と現実のずれ、世代間の価値観の違い、日本と世界の現実、男女間の格差・・・
このギャップというキーワードから様々な視点でテーマ設定をし、9期の活動に多彩に展開しできるのではということで『様々なギャップから考える社会課題へのアプローチ』と決めました。
パネルトークでは、~あなたか感じているギャップは?埋めたいギャップとは?~ というテーマでファシリテーターを高見代表、パネラーには9期生より三井さん、大塚さん、増本さんの3名で行いました。
①日本と世界のギャップ
私たち日本の日常とロシアによるウクライナ軍事侵攻で起きている悲しい現実の格差。
これまで世界の出来事に漠然とした考えであったが、この軍事侵攻のニュースを連日見ていると決して遠い国での出来事という気はしない。物価上昇、食糧難など私達の身近なところにも影響がでている。昔感じた常任理事国の拒否権や香港返還、緊急発進回数など、小さな違和感がよくない方向に向かっている・・・。
②制度と現実のギャップ
企業は定期健康診断受診率100%を目指しているというが、従業員の健康実態の把握は4割程度しかない。企業はWellーBeingを高めるために各種福利厚生制度を充実させているが、もしかしたら必要としている方がその制度を十分に活用できていないのかもしれない。
これは出産、育児、介護においても同様なことが言えて、福利厚生制度という箱はあっても本当に必要としている人が活用できていないのでは企業にとっても従業員にとっても不幸なことである。
③世代間のギャップ
10月より育児休業制度が始まるが、男性の育児休業に対する考え方が、中高年世代と若い世代ではかなり違いがある。中高年世代の当時は、妻や実家が育児の大半を担うというのが当たり前であったが、現在は共働き世帯が専業主婦世帯の2倍。妻だけに育児や家事を負担させるのはフェアではない。
子供がいる女性はキャリアをあきらめているケースも見受けられる。男性新入社員の約8割が育休取得を希望しているデータもある。これから企業側もしっかりと考えていかないといけない案件である。
などのトークが繰り広げられ、“ギャップ”について皆様のイメージを膨らませるきっかけになったかと思います。
【グループワークでの意見交換と共有】
1回目 ~あなたが普段感じているギャップは?~
・女性活躍や育児休業など制度は整ってきているが、現実はまだ追いついていないと感じる部分もある。
・男性の育児休業では制度はあるけれど、まだまだ取得しにくい状況。そのために奥様は大変な思いをして子供の数も増えない・・・という悪循環を生んでいる。人の問題や収入の減など課題が多いことが要因。
・世代間のギャップについて、時間外や有休のとり方の考え方に格差があったり、コミュニケーションがとりにくい。
・子供たちの方が学校の教育であったり、現代の環境に柔軟に適応しているが、大人である私たちが昔の考え方に誇示している。
・若い世代で管理職になりたがらないことに課題を感じる。
・・・などの意見が各グループよりあがりました。
2回目 ~9期の活動を通してあなたが取り組みたいギャップとは?~
・男女間のギャップ 女性の活躍について施策と現実の温度差、ワークライフバランス制度がファミリー向けになっているのではないか。
・日本と海外のギャップ 働き方やジェンダー観の違いについて
・世代間のギャップ 育児休業に対する考え方の差、コミュニケーションのとり方
・アンコンシャスバイアス
・機会と現実の格差
・・・などの意見が各グループよりあがりました。
9期生の課題テーマはグループワークで出た意見を基に第一回準備委員の方で協議し、後日皆さんに提示し、アンケート聴取を行います。
最後に、サポーターの方からは、『これからの1年間、様々な企業の方と一緒に課題について探求していく中で、視野を広げる機会、自分自身を振り返る機会になるはず、ぜひ楽しんで取り組んでいただきたい』とお言葉をいただきました。
高山副代表からは『世の中の動きが激しく変わっている中で、リーダー像も変化している。従来の”バリバリ”ではなく部下ひとりひとりと向き合うことが大切です。このWeNetの活動では、安心感のある中で自由に議論をして、異業種の人たちの色々な意見を聞いて共感の場にしていただきたい』とお言葉をいただき、第1回定例会の閉会となりました。