【開催報告】女性管理職ネットワーク「WE-Net福岡」9期生 第2回定例会(2022/9/1)
【日 時】 2022年9月1日(木)14:00~17:00
【開催形式】 Zoomによるオンライン開催
女性管理職ネットワーク「WE-Net福岡」9期生第1回定例会に引き続き、第2回定例会が開催されました。
「様々なギャップから考える社会課題へのアプローチ」をテーマとして、それぞれが考えたいギャップの探求方針を深堀して頂くために、パネルトークとグループディスカッションを経て、今回の第2回定例会開催となりました。
また、オブザーブの皆様のご出席、ご協力や、事務局・先輩サポーターの方々のご指導をいただきながら開催することができました。感謝申し上げます。
【高見代表より開会のあいさつ】
第2回定例会開催にあたり「社会の課題」とその特徴に紐づく意義についてお言葉をいただきました。
まず「何故社会の課題に取り組むのか」について、しっかりと社会に目を向けて、よりよい社会を作っていくという視点を持ちながらビジネスをしていくのは欠かせない要素となってきている。「人・多様性・ジェンダー」こうした視点を持ちながら、残りの期間活動をすることが皆さんの学習に繋がっていく。
次に「リーダーシップに向かいあっていく」について、WENet9期の活動を通して、権限のないところ、横並びの関係性の中で、いかに自分のリーダーシップを発揮していくか、自分らしさを活かすと共に部下のまたメンバーのその人らしさを活かせるか、引き出すことができるのか。
どうすれば自分らしいリーダーシップを発揮することができるかというところに向かい合っていただきたい。そんな経験のできる場となるようにサポートしていきますと今後の活動を応援していただきました。
【パネルルトーク】
「ギャップから考える多様性とウェルビーイングの未来」をトークテーマとして、ゲストの五十嵐様、宮地様、髙山副代表よりパネルトークを実施して頂きました。
♦ NPO法人Rainbow Soup代表 五十嵐様♦
LGBTQに対する世代間格差が発生している。また、当事者ではない方が考えるLGBTの悩みと当事者のLGBTの悩みは相違しており、自身が知っているつもりという状況になっていないか今一度議論していくのが良いのではないか。個人や組織として何ができるのかという点については、「OSをバージョン・アップする」といったように、互いに対話・コミュニケーションの積み重ねによりインプットしながら経験値の差を解消していくことが大切だと考える。
♦佐賀大学教育学部客員研究員 宮地様♦
リプロダクティブ・ヘルス(性と生殖の健康)から考える日本と海外におけるギャップについて、日本は先進国ではある一方、性的自己決定権の分野で発展途上国からも遅れているという現状(ギャップ)がある。ギャップを解消するにあたっては、まずは情報提供し、自分事として考える機会が重要ではないか。
♦ WE-Nextの会副代表 髙山副代表♦
女性管理職の比率が伸びていかないことについて、会社役員間で考えにギャップがある。ギャップを解消するにあたっては、まずは自身の組織を理解することが大切ではないか。育成に関するギャップについて、組織でできることとして、自社の取り組みの中で、多様な人材を生かすことのできる管理職を育成するため、イクボス行動宣言を行った。このように一人一人の幸せにアプローチできる取り組みもあるのではないかと考える。
【グループディスカッション(パネルトークの感想、今後の探求方針)】
♦Aチーム(日本と世界のギャップ)
・企業制度や風土、慣習の違い(育休制度の国際比較など)
・性別役割分業(ジェンダー観)の違い(男性の家事・育児時間の国際比較など)
♦Bチーム(制度/施策と現実のギャップ)
・女性活躍推進施策と現場の温度差、当事者の意識が追い付いていない現状
・育児休業制度等の充実と取得実績の乖離
・機会提供(制度)と結果(現実)、それにより生じる男女の賃金格差
♦Cチーム(制度/施策と現実のギャップ)
育児休業に対する意識の差
コミュニケーションの違いと相互理解
♦Dチーム(男女間の考え方のギャップ)
・家族向け施策に偏りがちなワークライフバランス制度
(方針・施策等の意思決定の場での構成員の属性の偏り)
・アンコンシャスバイアス(無意識の思い込み)による弊害
【閉会宣言】
高見代表より、テーマを絞り切れていないところがあるが複数の論点を同時進行で考えるとおのずとつながっていき一つの何かに結び付くのではないか。社会的構造、ジェンダーや多様性の課題にもつながるのではないかとのお言葉をいただきました。
またこれから中間発表、最終発表へ向けて、メンバーとコミュニケーションをとりながら進めていくフェーズにはいるが、ひとりひとりがリーダーシップを発揮し、リーダーとして成長していく良い活動につながるのではないか。時にはコンフリクトなどの対立などもあるかもしれないが、そこに関わる自分にも原因や課題があるかもしれないと受け止めて、コンフリクトも学習の素材としてゴールにたどり着いていただきたいというコメントが印象的でした。